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思い起こせば・・・
2020年以前の鎌倉は、神奈川県内に住む私たちでさえ観光に行くのに勇気がいりました。JP鎌倉駅に降り立つやいなや、参道沿いに沢山のお店が並ぶ小町通りは観光客の姿でひしめき合い、人の頭しか見えませんでした。
のっけから、人々の頭の波に尻込みし、ゆっくりと鎌倉を観光する気になんてなれないほど、鎌倉はインバウンドにわいていました。
鎌倉を歩けば、聴こえてくるのは日本語以外の言語。
その空間はまるで異国情緒の雰囲気。
日本国内では、鎌倉が人気の観光地であることを痛感させられました。
それが、2020年からは景色が一変。
外国人観光客の姿は消え、行動制限のあった頃は、あの小町通りでさえ人気がなく閑散としていたものです。
実を言うと、感染症の問題が起こり、私たちはさまざまな行動制限を強いられましたが、神奈川県民の我々にとっては、良かったところもありました。県境をまたぐなと言われてからは、『はいはい、県内ですよね』と、せっせと鎌倉へ。
これは、まさにマイクロツーリズム。
遠方へと旅行や観光に行くのではなく、地元の観光地をまわり、あらためて再認識する旅をする機会にめぐまれたのです。
近場とは言え、普段の日常とは異なる鎌倉の空気はいつも澄んでいて、何度きても飽きることはありませんでした。久しぶりに、神奈川県民の手のもとに戻ってきた鎌倉を、ここ2年かけて楽しめたのは儲けものだったかもしれません。
さて、そんな鎌倉を2年間堪能してきたわけですが、まだまだ行った事のないエリアは沢山あった事にきづかされました。その一つが『鎌倉切り通しハイキング』。鎌倉切り通しについて、以下にご説明いたします。

鎌倉は三方を山に囲まれており、守りに適したエリアでしたが、人や物の物流には不便な地形でした。そこで、山の稜線を切り開いて道を作ることで、人の往来ができるようにしました。これを切通(きりどおし)と呼びます。
鎌倉には「鎌倉七切通(かまくらななきりどおし)」という七つの有名な切通があります。(名越切通、朝夷奈切通、巨福呂坂、亀ヶ谷坂、仮粧坂、大仏切通、極楽寺切通)大仏切通は、それらのうちの一つです。
先日、この大仏切通ハイキングコースを歩いてきました。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にわく鎌倉でしたが、そんな中のニッチな観光スポットは、想像以上に清々しく、多くの人におすすめしたい鎌倉の観光スポットでした。
鎌倉『大仏切通ハイキングコース』は、全長4kmの山道を歩くハイキングコース。ちょうど、北鎌倉にあるお寺、浄智寺から『火の身下バス停』近くまで歩くコースで、前半が『葛原岡ハイキングコース』になっていて、後半が『大仏ハイキングコース』になっています。ちょうど真ん中くらいに、有名な銭洗弁財天があります。
歩き方とすれば、北鎌倉駅からスタートして帰りは『火の身下バス停』からバスで鎌倉駅に帰ってくるのが良いと思います。バスは日中なら1時間に10〜20分間隔で走っているので、アクセスはさほど心配はいらないです。
この大仏切通ハイキングコースは登山というほどの山登りではありませんが、通常のハイキングの準備で臨んだ方が良いと思います。
ひとけの無い山道を黙々と歩くことができますので非日常が味わえます。鎌倉という有名な観光地ではありますが、それを忘れてしまうくらいの森林浴。
この切通ハイキングについては知っていましたが、歩いたことがなかったので、はじめてハイキングしてみました。
まずは、スタート地点へと移動。
先程、北鎌倉駅からスタートする道順をご紹介しましたが、実は、わたしは逆からスタートしました。八雲神社付近にある『火の見下バス停』からスタートし、先に『大仏ハイキングコース』から歩くこととにしました。
『火の見下バス停』付近につくと、切通入口の看板がみえます。しかしながら、かなり目立たない標識なので、ちゃんと見ないとみおとしがちなのでバス停付近では上を見上げて歩いてください。

その後、『大仏ハイキングコース方面』の矢印に向かって歩くのですが、普通の民家脇の小道が続き、本当にこちらで良いのか不安になってきます。途中から案内看板もなくなり、いったい、どこに連れて行かれるものやら。
しかし、数分歩くと、ようやく行き止まりの草むらに突き当たりました。
んん?んんん?
明らかに、ここから先は行き止まりの様子なのですが、草ボウボウの藪しか見えず、入口らしいものは見えません。恐る恐る、中央の草むらをかき分けたら目の前に森の小道が開きました。どうやら、ここからが『大仏ハイキングコース』の入口のようです。
どうみても、ここがスタート地点です!というような華々しさはない入口ですが、生い茂る草たちをかき分け、奥に進んでみることに。

車通りから、さほど離れていないはずなのに、そこは全くの別世界です。
静寂の中に、聞いた事のない鳥の鳴き声があちらこちらから聞こえて、多少不気味に響きわたります。一瞬、ここは鎌倉であることを忘れてしまうような清涼感につつまれます。山の中を切り開いて作った道だけに、両側は山に囲まれてて、普段なら入り込めない閉鎖空間の中にいるので、少し怖いくらいです。
ここから4kmに渡るハイキングコースを歩きます。
手つかずの森の中とはいえ、人が一人分通れるくらいの土の道は、ハイキングする人のために、ちゃんと整備されています。決して歩きやすいとは言えませんが、安全にハイキングできるようになっていました。
この日は、長い距離を歩く予定だったので、歩きやすいウォーキングシューズで来ていました。しかし、数日前に雨が降ったせいなのか、ところどころ泥濘んでいて、靴が泥だらけになりました。もう少し、登山向けの汚れても良い靴にすればよかったかな。
みなさんも、装備は注意してハイキングにのぞんでください。

雨上がり直後ではなくとも、直接的に陽の当たらない森の中なので、なかなか土が乾きにくいようです。前日、雨が降ったような日は、装備に気をつけてハイキングすることをおすすめします。
また、4kmに渡る長い長いハイキングコースは、トイレや自動販売機もありません。ちょうど真ん中付近にある銭洗弁財天や源氏山公園までいかないと、水もトイレもありませんので、できればペットボトル1本くらいの水は持っていった方が良いと思います。
この日は、気温が26℃くらいでしたが、山道を歩くとかなり汗をかきました。
水分補給をしながらハイキングしましょう。
大仏切通ハイキングの様子は動画にまとめたので、先程のYouTube動画を参照してください。
ハイキングコースのちょうど中間地点に銭洗弁財天と葛原岡神社があります。ここでお参りしながら、トイレ休憩ができます。ただ、食事ができるような所はないので、食事をしてからハイキングにでかけるか、お弁当を持って出かけたほうが良いでしょう。
また、かなり草むらをかき分けながら歩く箇所が多いです。歩きやすい靴はもちろんのこと、できれば長袖とパンツスタイルの方が安全です。虫除けスプレーも必ず携帯しましょう。
最後に、鎌倉グルメを紹介。この日は、ハイキングの後で鎌倉駅前の『とんかつ あら珠』さんで、とんかつ定食を食べて帰りました。ここのとんかつは、かなり美味しいです。カウンターに座ると、目の前でとんかつをあげてくれます。
ぜひ、ご賞味ください。


下記のGoogleマップは『火の見下バス停』から大仏切通、銭洗弁財天までのハイキングコースです。そこから北鎌倉の浄智寺までのハイキングコースはGoogleマップに載っていなかったので、下記をご参照ください。