第二十三番札所 佐白山 正福寺(佐白観音)茨城県


第二十三番札所の正福寺は、茨城県笠間市にある真言宗の寺院。お稲荷さんで有名な笠間稲荷神社の近くにあり、別名「佐白観音」とも呼ばれる。正福寺のご住職は尼僧。女性のご住職が寺をまもり、実に様々な御朱印をいただけるのも特徴的。佐白山の山麓にある、静かで厳かな神社が正福寺である。



現在、正福寺は「佐白山」の山麓にご本堂がある。しかし、明治3年までは佐白山の山頂にご本堂があったそうだ。それが、明治時代の廃仏運動により、観音堂を含め多くの伽藍が焼き払われたそうだ。

正福寺の開山は飛鳥時代の651年、特に鎌倉時代に栄えた坂東三十三観音巡礼を経て、それから1,500年以上もの歳月に渡り、巡礼者に信仰されている歴史深い寺院の一つである。

正福寺の門前には大きな駐車場があり、余裕で車が停められるので便利である。そこから階段を登って正福寺のご本堂へ向かう。素朴な参道沿いには、縁結びのフラッグが。

綺麗に整備された階段を登ってご本堂へ。大通りの喧騒から、一気に静かな山あいの境内へと。

佐白山山頂にあったご本堂が消失した後、今の正福寺のご本堂は1930年に地元の有志によって建設されたそうだ。坂東三十三観音の札所が、いかに厚い信仰に支えられているかが分かる。

正福寺では、拝観料(300円)を支払う事で外陣での参拝が可能である。御朱印だけいただくのではなく、できるだけ観音堂での参拝をおすすめする。

正福寺の御本尊は十一面千手観音像。こちらは鎌倉時代の初期の仏像だそう。
拝観料を支払って外陣で拝観すると、正福寺のご住職らしき女性が優しく対応してくださった。坂東三十三観音霊場巡りは、このようにご住職が直接対応してくださるお寺も多く、非常にありがたい。そして信仰が身近に感じられるのも特徴的である。

また、別途、内陣の拝観も可能だそうだ。その場合、事前予約が必要なのだそう。ご住職が不在の場合もあるからだ。(一名 1,500円(2名以上の場合は1,000円)ご朱印を授与した場合は、一人 1,000円)

外陣の拝観をした後で、御朱印をいただく時に、尼僧であるご住職が、様々なお話をしてくださった。曼荼羅には、現代の社会の縮図が描かれている。つまりは、仏の世界も現代の我々の社会も繋がっていて、遠くにある隔離された思想ではないということを教えてくださった。

また、人間世界でのお金という存在のお話も。
人間と人間の間でいざこざが起きるのはお金が原因であることが多い。お金が足りないと、些細な事で夫婦げんかもおきてしまう。しかし、余裕があれば、ある程度の事は受け流すことができる。だから、お金を運ぶ大黒さまを信仰することは利に叶っているということ。つまりは、お金そもそもの概念も神様が造ったものでは無いかという考え方もあるという。

大黒様をお祈りするということには、こういう側面があるというのも、なんだか目からウロコであった。

そういえば、正福寺で参拝し御朱印をいただいた後の帰り道、境内にいる猫が、まっすぐご本堂に向かっていく姿が、あまりにも可愛くて可愛くて….思わず記念撮影。

坂東三十三観音巡礼とは、あくまでも巡礼者の身近に観音様を感じる旅のように感じる。札所になっているお寺は全て、巡礼者を暖かく迎えてくれる。ご住職のありがたいお話を聞くこともでき、新しい観音様の魅力を感じる事もできる。

決して敷居が高いものではなく、とても親しみやすい信仰であることを、より強く感じる参拝だった。皆様もぜひ、お参りください。

※下記情報は、2018年現在の情報です。

基本情報
住所 〒309-1611 茨城県笠間市笠間1056-1
Tel:0296-72-1332
宗派 天台宗
御本尊 十一面千手観音像
御開帳
URL https://shouhukuji.net
時間/拝観料 11月~3月/9:00~16:00
4月~10月/8:00~17:00
外陣拝観料:200円
注目 様々な御朱印がいただけるお寺です。
駐車場 あり(無料)
地図
御朱印



<参考>
※1:坂東巡礼 三十三観音と心の法話,坂東札所霊場会監修,電気情報社,2014
※2:御朱印でめぐる 関東の百寺 坂東三十三観音と古寺,ダイヤモンド社,2017