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【旅コラム】秋田竿燈祭り 2016(秋田県)


毎年、8月の初めに開催される東北3大祭りの一つ、秋田竿燈まつり。
今年の秋田竿燈まつりは、8月3日(水)~8月6日(土)の期間開催されました。

東北生まれの私ですが、秋田竿燈まつりは見たことがありませんでした。しかし、数年前に『六魂祭』でちょっとだけ見た時に、とてもカッコイイお祭りだなと思い、今年、はじめて秋田竿燈まつりを観に秋田に行ってきました。

邪気をはらう真夏のお祭り

秋田竿燈まつりは、真夏の病魔や邪気を払うお祭りとして生まれた夏の祭りです。最も古い文献では、寛政元年(1789)津村淙庵の紀行文「雪の降る道」で、このお祭りの原型とされる行事が紹介されているのだとか。元々は、違うスタイルのお祭りだったようですが、お盆に門前に掲げた高灯籠などが取り入れられるようになり、現在のこの祭りの形に発展したものと言われているそうです。

竿燈のサイズは4種類に分類されていて(下記表参照)、一番大きなサイズの竿燈は、高さ12m・重さ50kg。これを1人で、手のひらや額、腰などに乗せて道路を練り歩きます。

 高さ重さ提灯の数
大若12m50kg46個
中若9m30kg46個
小若7m15kg24個
幼若5m5kg24個

時折吹く風に煽られたりすると、とたんにバランスを崩し、竿燈が大きくゆらぎ倒れてしまうハプニングも。一番小さな幼若は、小学生くらいの子どもが持っていました。

妙技に酔いしれる

それぞれの提灯の中には、ロウソクが入っています。電球ではないので、バランスを崩して提灯が倒れたりすると燃えてしまうそうです。ロウソクの炎を消さないよう、竿燈を操るのがプロの技です。

また、多くの提灯にはスポンサーと思われる企業名などが入っていいます。今年は、過去最高の280本の竿燈が街を練り歩きました。景気の良さの現れかな?とも思いました。

また、竿燈の手さばきは『竿燈妙技』と呼ばれ、それぞれの技の内容がウェブサイトなどで紹介されています。

・流し
次の差し手が竹を継ぎやすいように支える。二人で竿燈を起こし、利き手で差し上げ、次の差し手が継竹を足す。高く差し上げいったん手のひらに静止。指の間から15~20センチずらして持ちこたえる。
・平手
高々とかざし上げて見せる、力強く豪快な竿燈の基本技。前の差し手は継ぎ終わるまで静止し、持ちこたえる。二本目の継竹を足し、手のひらにかざして静止。指の間からずらして次の差し手に余裕を持って流す。
・額
首の根っこが座った、重量感あふれる技。前の差し手から利き腕の手のひらで受ける。指の間から静かにずらしながら額に乗せる。静止して、両手を大きく開いてバランスを取る。
・肩
差しやすく、もっとも覚えやすい技。利き腕の手のひらに受けて静止。利き腕を曲げないでまっすぐ肩に降ろす。利き腕をまっすぐに伸ばし軸足と肩を一直線に。片手で持ち上げ次の差し手へ。
・腰
かなりの修練が必要で派手な技。利き腕の手のひらに受けて、持ち上げ静止させる。指の間からずらして腰にのせ、上体をほどよく横に傾ける。両足を開いてバランスを取る。

(引用:http://www.kantou.gr.jp/performance/index.htm

毎年、技の審査が行われるようで、その年の優勝チームが決定されるのだとか。実際の技を生で観てみると、ものすごい迫力です。巨大な竿燈を軽々と操作する演者の妙技に、胸が踊ります。

秋田県人

そういえば、竿燈が練り歩く通りまで、ちょっとだけ地元のタクシーに乗った時、タクシーの運転手さんが色々説明しれくれました。秋田県の県民性は、江戸っ子気質なのだそうです。見栄っ張りで、その時その時を生きる県民性があるので、預貯金の少なさは47都道府県でワースト1位なんだとか。(笑)それに比べて、隣接する山形県は堅実派で、預貯金の多さは日本一だそうです。山形県は商売上手なので、秋田県にビジネスに関するアドバイスをしているのだとか。

『山形県出身じゃないよね?』

と運転手さんに確認されたので、思いっきり『山形県民です!』と手を挙げておきました。(笑)

また、『秋田美人』と言われるとおり、秋田県には本当に美人が多いなと思いました。普通に、ビールを打っているお姉さんも、すこぶる美人です。また、浴衣の着方もオーソドックスに綺麗に着ていて、秋田女子に好感がもてました。

秋田竿燈まつりは、国重要無形民族文化財に指定されている、長い歴史をもつお祭りです。1964年の東京オリンピックの開会式では、日本の伝統的なお祭り ということで竿燈が登場したそうです。確かに、これは海外の方々にもうけるだろうなと感じます。日本の伝統的なお囃子にのって、巨大な竿燈が人の手のひら の上で揺れる妙技は、実に日本らしいパフォーマンスです。

相変わらず、東北の人びとは暖かく親切です。人びとの優しさに触れつつ、力強い男たちの力強いパフォーマンスに、酔いしれた夏の夜でした。

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