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注目されたのは脳の挽回が可能であるか
大きく注目されたのは、「挽回が可能であるか」という点だった。
発達損ねた脳の機能
12歳にもかかわらず8ヶ月児の知能しかないジーニーは、保護されてからというもの、あらゆる言葉をどん欲に知りたがったという。
好奇心旺盛で、いろんな言葉を次から次へと知っていったそうだ。
しだいに、単語と単語をつなげて自分の意思を伝えられるようにまでなっていった。
しかし、複数の単語をつなげて文章にする文法や
「どこ?」とか「だれ?」という疑問詞、
「彼」とか「彼女」「それ」などの代名詞、
などは習得できなかったという。
つまり、脳が言語習得に必要な段階の発達をしそこねていたのだ。
挽回できない重要な発達段階がある
脳は生後1年間で細胞同士が正しく連結されます。さらに、連結を切断する作業も行うのです。2歳児の脳は細胞の連結数が成人の2倍。混沌としています。
ナショジオ 華麗なる天才の頭脳より
正しく働くためには連結の取捨選択が必要です。莫大な数の連結がチェックされ、脳は容赦ない決断をします。残すか、廃棄するかを決めるのです。
ジーニーの脳は文法を司る部位が刺激されず、生涯発達しなくなりました。ジーニーの経験により、脳には後から挽回できない重要な発達段階があると分かりました。
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成長期の脳は、あらゆる刺激をうけながら日々、成長していく。
そこには、近くで愛情を注ぐ親を中心とした大人達が大きく影響を与える。親の愛情は、そのまま子供の脳を豊かにしていくのだ。
しかも、後から取り戻す事のできない貴重な成長期に、確実に深く注がれていく。
大人になって、私たちは当たり前に自分の頭で考え、話し、意思表示をしている。
しかし、これは、最初から備わっていたものではなく明らかに、自分に注がれた愛情だ。
そして、今度は、その子供達が大人になり子供を産み育て、自分がしてもらったように愛情を注ぎ、連鎖をつないでいくようにできているのだ。
しかし、本当はこのジーニーの事を、私たちは忘れてはならないんだろう。
後では挽回できない、必要な時期に、必要な愛情と教育を与えなければならない責務があるということをしっかり知っておかなければならない。
当たり前のように生まれて、
当たり前にように育っていく子供なんて
一人もいない。
一人一人が、こんな大きな責務をつないで、世の中に元気な子供達をつないでいけるってことを改めて、知らなければならないと感じた。