先日の、『100g 4,000円のお肉 村上牛 』の記事に引き続き、GWの旅のお話第2弾。
青森県弘前市にある弘前城での旅の記録です。
弘前公園
弘前城は、青森県弘前市にあるお城。
江戸時代に建てられた現存天守が現代に残り、国の重要文化財に指定されている有名なお城です。(江戸時代には津軽氏が居城し、弘前藩の藩庁が置かれた)
弘前城を取り囲むように広がる広大な弘前公園は、桜の季節には見事な桜と天守閣の美しいコラボレーションが観られることで有名です。
弘前城に訪れたのは、今回が初めて。
通常は、GWは桜の見頃のはずですが、、、、、、今年は一足お先に桜が開花し、私が訪れた頃はソメイヨシノは見事に散ってしまっていました。
でも、公園にはさまざまな種類の桜が生息しているため、ソメイヨシノ以外でも紅色の見事な山桜が咲き誇っていました。

お城の門から弘前公園に入ると、現存するソメイヨシノでは日本最古といわれる木がありました。大事そうに手入れされた最古のソメイヨシノは、桜の季節を過ぎても、その重厚な存在感を放ちます。
桜の生息するお城はあまたあるものの、なぜ、弘前城は桜が有名なのか?というと、通常、ソメイヨシノは成長が早いわりに寿命が60年から80年とされているのですが、弘前公園には樹齢100年を越すソメイヨシノが300本以上あるのです。
これらはひとえに、桜の木の管理技術が高い事をあらわし、多くの専門家から管理技術が日本一と称賛されているんだそうです。
また、49万2000平方mの弘前公園には、シダレザクラやヤエザクラなど52種、約2600本の桜が咲きほこり、桜の季節は観光客でいっぱいになります。
見頃を終えた弘前公園ではありましたが、そのせいか混雑することもなく、静かで穏やかな東北らしい空気が流れていました。


岩木山と津軽三味線

門からほどよく歩き、天守閣方面に向かうと岩木山が見えてきます。
岩木山の標高は1,625 m。
青森県の最高峰で、日本百名山および新日本百名に選定されています。
山の形が富士山に近いため、地元では『津軽富士』とも呼ばれる有名な山です。
弘前公園から眺める岩木山は、壮大で凛とした姿。
すると、ちょうど岩木山を一望できるスポットで、3人の若者が津軽三味線のLIVE演奏をしていました。
岩木山をバックに、さくら吹雪舞い散るなかでの津軽三味線は、実にロマンチック。
しばし、3人のセッションに聴き惚れ、時が過ぎるのを忘れてしまいました。
非日常空間というのは、こういうシーンを言うのでしょうね。
心が穏やかに調整されていく感じがしました。
現存天守 弘前城
岩木山を眺めた後は、現存天守である天守閣へ。
桜の季節は混雑するようですが、とくに並ぶこともなくスムーズに入れました。

思ったよりこじんまりしていて、ちょっとだけ驚きました。(笑)
現存天守ではありますが、中はかなり補修されてきたようで、古さはあまり感じずイメージしたお城とは多少異なっていたような気がします。
私が行った時には、数年かけて天守閣が別の所に移動するための準備中だったようで、お堀のお水を抜いて工事が着々と進んでいました。工事の事は知っていたので、“まさか足場とかが組まれているのかな?”と心配でしたが、安心しました。お城の雰囲気は崩されていなかったので良かったです。



津軽藩ねぷた村
弘前城を探索したあとは、『津軽藩ねぷた村』でねぷた祭りの歴史に触れてみました。

実際の『ねぷた祭り』は観たことはなく、東北六魂祭などのイベントでちょっとだけ見る程度の経験しかありませんでした。よって、あまり詳しく無かったのですが、青森のねぷたには、青森、弘前、五所川原と、3種類あるんだそうですね。
私たちがすぐイメージする有名なねぷたが、“青森”の平たいねぷた。
“弘前”は、扇型の大きなねぷたなんだそうです。(写真参照)
津軽地方は、7月末頃になってようやく梅雨があけます。
でも、お盆過ぎにはすでに冷たい秋風が吹き、あっという間に夏が過ぎていくのです。
短い夏を精一杯楽しみ、過ぎ行く夏をお囃子と大きなねぷたで惜しむお祭りが、青森のねぷた祭りなんだそうです。
すごく情緒的で、本州最北端の青森の人々の夏の刹那が感じられます。
夏が短く冬が長い青森の人たちの、一瞬のエネルギーがカタマリとなった、ほとばしるお祭りなんでしょうね。
ぜひ、機会があれば、お祭りを見たいなと思います。
桜の時期がちょっとずれていたせいでしょうか。
弘前は、ゴミゴミした人並みもなく、穏やかな空気が流れていました。
弘前公園と津軽藩ねぷた村で聞いた、津軽三味線のレトロな音色が、いつまでもこだまするようなひと時でした。