映画「ガレキとラジオ」




はじめに

本記事は、南三陸町を舞台にしたドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」のレビューです。

3.11の震災が風化していると言われていますが、少なくとも私の身の回りでは風化などなく、たえず、私に何かを問いかけています。でも、世間がいうように風化があるとしたら、それでいいのか?と考えます。数分で、このブログの記事は読むことができます。ぜひ、本記事を読んでいただき、興味がわいたら、ぜひ映画をご鑑賞ください。また、この情報をシェアし拡散していただけましたら幸いです。

 

映画「ガレキとラジオ」プレミアム試写会にて

 

“絆”
“感動”
“生き抜く力”
“悲しみ”
“絶望”
“明るい未来”
“大きな災害に見舞われながらも、たくましく生きる人々に感動した”
“家族を亡くしても、被災地の方々が一生懸命前を向いている姿に元気をもらった”


 

これらは、3.11の震災以後から、繰り返し使われ続けてきた多くの言葉達だ。

 

あれから、ドキュメンタリー映像や、映画などを通して、
東北の被災地に生きる人々を映し出した作品が、沢山世に出た。



その度毎に、人々はこれらの言葉で、被災地の事、被災地で生きる人々を表現してきた。

 

私も、震災を描いた作品は沢山観た。
ドキュメンタリーも映画も、沢山観た。

 

私も、その度毎に、これらの言葉を使ってきたかもしれないが、
実は、今になって、なんか違う気がするのだ。

 

私は、縁あって、宮城県南三陸町の皆さんと知り合い、
何度か現地に足を運び、常にメールや電話で話しているが、
話せば話すほど、触れ合えば触れ合うほど、そう思えてきたのだ。

その違和感はなんだろう?と考えてみる。

感動とか、
悲しみとか、
たくましさとか、

そういうんじゃなくて、
ただただ、そこにあるのは、
事実だけじゃなんじゃないか?という事なのだ。

 

震災の映像を観て、
泣くことも笑うことも、
震災だからといって美化されたり、
過度にセンチメンタルにさせたりするものでなく、

そこにあったという事実だけなんだ。



だから、その姿をみて、

感動したり、胸が痛くなったりするかもしれないけど、
震災だから、特別だから、という風にみるんじゃなくて、
もろくもあり危うさをまとった人生の中で、
明日、自分にも訪れるかも知れない苦難を、
過度に怖がらず、誰かを信じて、自分を信じて、歩けばいいんだと
事実が語りかけてくれるだけのこと。

そういうことなんじゃ無いのか?と最近ひしひしと感じている。

 

そんな事を、体全体で感じ、
そして止まらない涙の理由を探しながら、
一心不乱に観た映画「ガレキとラジオ」。

 

震災直後から始まった、南三陸町の災害FM放送「FMみなさん」では、
ラジオのパーソナリティ経験ゼロの素人集団9名が、
瓦礫で埋め尽くされた街から、笑顔を拾い集める姿を追ったドキュメンタリー映画。

 

出演者は、南三陸町の住民。
その泣き笑いは、演技でもなく、演出でもなく、本物の涙と笑顔だ。

 

映画は、「ぼく」という一人称の主人公が、
FMみなさんの活動を、空から観て、語る。

ナレーションは、役所広司さん。
ナレーションは、無償ボランティアでうけてくださったそうだ。

役所さんのナレーションもすごく控えめだ。
本当に、空からつぶやいているように聞こえる。



監督は、阪神淡路大震災で何もできなかったことを悔やんでいたそうだ。
だから、3,11の震災では、被災地のために役に立ちたいと考え、

将来、南三陸町の子供が大人になったときに、
こんな事があったんだと、観てもらうためにも記録映画にしたそうだ。

 

映画全体に、押し付けがましさは全くない。

涙を誘うシーンだってさほどない。

むしろ、自然なまでのおかしさ、こっけいさ、やさしさ、あたたかさばかりだ。

 

しかし、これらが、私の胸の奥をつつく。

 

そして、しょっぱい涙が、あとからあとから流れ出る。
自分でも、泣いている理由が分からない。
何故なのか分からない。
でも、涙が止まらない。



映画が終わって一人、自分の涙の理由を一生懸命探した。

でも、本当の理由はさっぱりわからない。

でも、なんとなく感じたのは、
恐らく、それが「そこにあるもの」だからなんだと思う。

 

自分の存在は、東京にあっても、
魂や心が、いっとき、南三陸町にワープしたのだ。

 

そこで、そこにある人々の思いが、私を泣かせたんだろう。

決して、同情とか、感動とか、他者が感じる感情ではない。

あえて言葉で表すなら、共鳴であったろう。

 

[vision_minimal_icon style=”address_book” url=”” target=”_self” lightbox_content=”” lightbox_description=””]映画情報[/vision_minimal_icon]

この映画の収益金は、南三陸町の支援に使われます。
この映画を日本全国、そして世界で上映するため、動き始めています。

[vision_minimal_icon style=”announcement” url=”” target=”_self” lightbox_content=”” lightbox_description=””]上映キャラバン(モーションギャラリー)[/vision_minimal_icon]
[vision_minimal_icon style=”announcement” url=”” target=”_self” lightbox_content=”” lightbox_description=””]映画 ガレキとラジオ オフィシャル[/vision_minimal_icon]

[vision_minimal_icon style=”announcement” url=”” target=”_self” lightbox_content=”” lightbox_description=””]映画 ガレキとラジオ facebook[/vision_minimal_icon]

[vision_minimal_icon style=”announcement” url=”” target=”_self” lightbox_content=”” lightbox_description=””]映画 ガレキとラジオ Twitter[/vision_minimal_icon]