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【映画レビュー】映画 ロマンス 〜肩の力が抜けていくぬるさが最高のロマンス〜

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『オンナゴコロ』は『女』が描くのに限る

もうすぐ、バレンタインデーですね。毎年、バレンタインデーが近づくと、おすすめのラブ・ストーリーを紹介しているのですが、今回は、最近見直した、タナダユキ監督の『ロマンス』についてレビューしたいと思います。

最近、とても日本の女性映画監督の活躍がめざましいですね。
もちろん、そう感じるのは一部の映画ファンだけかもしれませんが、やはり、『オンナゴコロ』は『女』が描くのに限る、と私は思います。

今回紹介する本作、『ロマンス』は、日本人女性映画監督の中でも、特に映画ファンをうならせる女性映画監督の一人、タナダユキ監督の作品です。

他にも、日本人女性映画監督として有名なのが、河瀬直美監督、西川美和監督、呉美保監督、大九 明子、荻上 直子などなど。彼女らは実に、良質な作品を世に送り出しています。

もちろん、個人的にも好きな女性監督が数人いる中に、このタナダユキ監督が入ります。タナダユキ監督作品の過去作といったら、やはり『ふがいない僕は空を見た』の破壊力ですね。女性映画監督ならではの残酷さとやるせなさが、全面に描かれた作品です。映画ファンなら、必ず思い浮かぶ傑作です。


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大島優子さんにあてがきされた脚本

さて、この本作『ロマンス』は(元AKB)大島優子さんを主役に迎えた作品です。もともと、大島さんありきの、アテガキに近い形で書かれた脚本なんだそうで、主役は大島さんに決まっていたそうです。

『タナダユキ監督作品にアイドル?』と、映画ファンなら感じてしまうかもしれませんが、映画興行を考えるとヤムを得ませんよね。

とは言え、本作を見る限りでは(元AKB)大島優子さんは非常に映画に溶け込んでいますので、十分、映画ファンは納得できるのではないかと思います。大丈夫です。(笑)

舞台は箱根。小田急ロマンスカー。

ロマンスカーでアテンダントとして働いている20代の女性が大島優子さん。制服姿も可愛らしいし、テキパキと仕事をこなすしっかり者の女性という主人公像はぴったりです。観終わってみたら、大島優子さん以外に考えられないくらいにはまっています。


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軽快な掛け合いが絶妙

ただ、彼女の良さを、さらに引き立てたのが相手役の大倉孝二さんでしょう。

大島優子さんが主役といいながらも、そのほとんどが、相手役の“おっさん”役である、大倉孝二さんが強烈な印象を放っていますので、彼が主役の映画といっても過言ではないでしょうか。それはそれで納得でできる作品ですね。

大島優子さんの相手役なんだから、今をトキメク20代のイケメン俳優かと思いきや、20歳も離れた年上の中年男性です。映画のタイトルが『ロマンス』という割には、ロマンスがおきそうもない設定なのに、これが絶妙にはまっているから、さすがにタナダユキ監督です。

その作品の魅力の一つになっているのが、脇キャストの存在と、軽快な掛け合いとシナリオです。たった数時間のロードムービーなのに、テンポよく二人の背景までをも、ちゃんと描けている所が心地よいのです。

今回も、さすがに、タナダユキ節ともいえる脇キャストの圧倒的な存在感が、大いに効いている渋い映画です。

とにかく、大島優子さんの魅力と、ちょっとチグハグな相手役の大倉孝二さん。特に、大倉孝二さんの魅力が全開に詰め込まれた物語にしあがっていて、バレンタインデー前に観る作品としてオススメです。

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自分を支えてくれる『真のロマンス』

肝心のお話はですが、さすがに、女性監督さながらで『女性のキモ』を押さえています。

年若き可愛い女性が、恋にも人生にも行き詰まりを感じ、息苦しさを感じている時に、なんともいい加減で中途半端な、赤の他人の知らないおっさん(男性)に救われるお話です。

恋愛対象になるわけでもなく、それでいて自分を、どこか支え癒やしてくれる、いい加減な男性の存在。ドタバタしながらも、肩の力が抜けていくほどよくヌルい感じ。結果、何かに追い詰められている女性こそ、前を向く元気を与えてくれます。

一瞬の出会いが、これからの自分を支えてくれる『真のロマンス』になることがあるのですよね。

『ロマンス』は美男美女のカップルのお話でなくとも、映画として成り立つ。そんな、女性のスキをつく、非常にみぞおちに来る女の物語です。

多少、大衆受けするキャストであること、そして『箱根ロマンスカー(小田急)』全面協力的の広告的な印象はあるのですが、ただ単純な感動だけに済まさないエッセンスは流石だし、この後味の良さは、女性監督さながらで、時間が経っても何度も見返したくなりますよ。

世の女性は、地味に胸キュンすることうけあいです。

ちなみに余談ですが、大倉孝二さん演じる中年のおっさんは、映画プロデューサー役だったのですが、やはり映画を作るっていうのは大変なんだな、とつくづく思いました。

一つひとつの作品に、色んな人が関わって、様々な人の情熱が込められています。
これまで以上に、大切にちゃんと映画を観たいと思います。それでは、是非、タナダユキ監督の『ロマンス』を観てみて下さい。また、映画レビューいたします。

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