ラ・ラ・ランドの余韻に浸りながら、ライアン・ゴズリングの魅力を再確認する3作品


目次

  1. ラ・ラ・ランドを観に行った
  2. ラブ・アゲイン(CRAZY, STUPID, LOVE.)
  3. きみに読む物語
  4. ブルーバレンタイン

ラ・ラ・ランドを観に行った

先日の、(米)アカデミー賞でひときわ賑わいをみせた作品賞。
わずかに作品賞ではオスカーを逃したものの、とんだハプニング効果もあり、大きな話題となっている『ラ・ラ・ランド』。

私も、ご多分に漏れず公開当日に劇場に観に行ってきた。

鑑賞前から、さんざん期待値をあげられたにもかかわらず、全く期待を裏切らない傑作であった。劇中歌の数々は、観たものの心をつかんで離さず、この後もロングランが期待される。

本作『ラ・ラ・ランド』は、とにかく主役の2人が素敵すぎる。エマ・ストーンとライアン・ゴズリング。過去に、何度か共演している2人なので、息はピッタリなのはお墨付きだが、それにしてもカップルとして完璧であった。



元々、個人的にも大好きだったライアン・ゴズリングだが、『ラ・ラ・ランド』を見終わった後でこそ、彼の出演作を見なおし、とことん魅力を語ろう!ということで、改めて観直した3作品のご紹介と、個人的なレビューを公開。

(※できるだけ作品のネタバレには触れずに書いてはいますが、作品の内容に触れる部分がございます。ご了承ください)

映画的に軽い順でご紹介。個人的な一番のお気に入りは『ブルーバレンタイン』です。全部、Amazonビデオで鑑賞できます。

 

ラブ・アゲイン(CRAZY, STUPID, LOVE.)

前に観た時は、“ライアン・ゴズリングが超カッコいい!”っていう印象ばかりが強かったが、改めて観ると、全体的に、なかなかラブコメ度合いが軽快で心地よい作品だと改めて感じた。(何気に、出演者が豪華)

2011年の作品なので、ライアン・ゴズリングは31歳。
非の打ち所のないプレイボーイ役なのだが、ハンサム度合いが圧倒的すぎて、全く嫌味が無い。



相手役のエマ・ストーンとのカラミは、ラ・ラ・ランドの後に観ると、10倍増しになって返ってくるので、今こそ『ラブ・アゲイン(CRAZY, STUPID, LOVE.)』おすすめ!
ラ・ラ・ランドのセブとは、雰囲気がちょっと違うのだが、『ラブ・アゲイン』のキャラの方が、ライアン・ゴズリングの魅力を存分に引き出せるのだろうな、、、という印象。これだけ似合う役どころって無い。

初見の時は、笑いの部分はイマイチかな?と感じたが、再見したら、思いの外笑えたので、これもラ・ラ・ランド効果かもしれない。(笑)

ハリウッド映画のラブコメは、やりすぎると時折下品になるのだが、本作品は比較的品の良さを保っているので、そのあたりが評価の高い所かもしれない。

プレイボーイの役どころなので、演技は比較的控えめ。むしろ、アクの無さをあえて表現している感じで、セリフ回しもアクがない。コメディ部分では、『スティーブ・ジョブズ』のクダリが爆笑!

正直、ライアン・ゴズリングがカッコ良すぎて、なんかシナリオが頭に入らいほどなので、こういうのをウットリっていうことなんだと思う。(笑)

女性陣は、ライアンを観ているだけで十分満足だろう!と思う。それほど、ハンサムぶりが尋常じゃないです。(笑)(ライアン・ゴズリングのヘアースタイルも、このスタイルが似合いますね。後頭部のあたりが、めっちゃSEXYです。)



きみに読む物語

ライアン・ゴズリングの演技を堪能するなら、『ドライヴ』とか『オンリー・ゴッド』とか渋目の作品なのだろうが、あえて3本のラブ・ストーリーで『ラ・ラ・ランド』の余韻を楽しむ(勝手に)特集♫

本作はとにかく映画全体の構成(組み立て)が上手い。というか王道。
15分に1回くらい何かが起こり、30分毎に山場が来るという構成がラストまで繰り返される。
常に、山場を感じながら飽きずに観られるので、万人にうける王道ラブ・ストーリーになっている。

逆に『このベタベタ・王道感が苦手』という人々もあろうかと思うが、それは、ニコラス・スパークス原作なので、ある程度承知の上で鑑賞されたし。

私も、ニコラス・スパークス原作作品はベタベタすぎて、そんなに得意では無いが、この作品だけは最後まで引き込まれてしまう。



それもこれも、主役のライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムにあるのかもしれない(レイチェル・マクアダムスも、この作品は相当のはまり役)

ストーリーは、とてもわかりやすく素敵。
この作品の良い所は、男性も女性も共感できる初恋から始まっているところだと思う。さらに、ロミオとジュリエット的な要素も入るし、万人が好む内容で展開される。

とりわけ、戦前〜戦争直後の恋愛なので、モノも恋愛も消費されつつある現代の恋愛と違って、心に沁みるピュア(純粋)さがある。

戦前〜戦後の時代がなんともノスタルジックで歯がゆい。

本作は、監督の演出の作戦勝ちのような所が多々ある。
冒頭の出会いのシーンなどは、15分間くらいの間に畳み掛けるようにMAXの状態までもっていく手際の良さ。ここは本当に上手い。(演出部分などでは、道路の真ん中に横になるシーンは、とても好き)

ライアン・ゴズリングに関しては、この頃は実年齢で24歳くらい。
ティーンエイジャーから始まり、7年後くらいまでの大人の男性までを演じているが、体重や体格までを変えているようで、きっちり演じ分けててすごくカッコよい。
ティーン・エイジャー時代の演技は、なかなかフレッシュなので、ここは見どころだろう。

(改めてライアン・ゴズリングを観ると、若い頃以上に30代に入って、さらにグッとステキになっていってるんだなぁと。)

本作は、初恋をテーマにし運命に翻弄される2人の男女の物語。
女性が、こんな風に男性に愛されたら幸せだろう。
そして、男性がこんな風に女性を愛し続けたら辛いだろう。
という恋愛描写が王道だけど、なかなか面白い。




そして。
振り返って観ると、本作のキモはいつも女性側が決めている所にあるのかもしれない。戦前〜戦争直後という、自由恋愛がままならなかった時代に “What do you want?”という問いかけが、最後に沁みていく。

ブルーバレンタイン

前観た時は、総合評価3.8点だったのだが、今回観直して5点満点に修正した。(笑)これも、『ラ・ラ・ランド』効果。
ライアン・ゴズリングが大好きになったキッカケの作品とも言える、名作『ブルー・バレンタイン』。丁寧に観返すと、やはり強烈な作品すぎて、思わず満点に修正。

2010年の作品なので、ライアン・ゴズリングの実年齢は30歳くらい。あれほど完璧なハンサムな彼なのに、この作品では実に見事なM字はげのイケてない夫を演じる。役者だなぁ、、、とリスペクト。

この、大きく後退した前頭葉部分の薄い髪の毛は、地毛なんだろうか?
特殊メイクにしては自然すぎる。(まさか、抜いてる?)もはや、ライアン・ゴズリングのカッコよさは微塵もない。さらに、色付きメガネにアニマル柄のトレーナー。朝から酒臭い夫。どこをとっても、妻から見たらゲンナリする夫を演じきっていて素晴らしすぎるのである。



この作品は、最初から最後まで残酷である。
残酷な残酷な、夫婦残酷物語なのである。

しかし、あり得ない荒唐無稽なストーリーではなく、どこにでもあろう夫婦の倦怠期の物語なので、逆にそれが実に痛々しい。その残酷さ加減は、未婚の男女なら軽く『トラウマ』になるレベルだ。

画面いっぱいに広がる、現在の夫と妻の横顔。実に圧迫感を感じる。ドキュメンタリー風に泳ぐカメラワークもあいまって、2人の姿が、実にリアリティを感じさせるのが凄い。(『サウルの息子』を彷彿させる圧迫感ですね。笑)

そこにオーバーラップするように、過去の2人のラブラブな出会いシーン。現在と過去を交互にみせられて、どんどんどんどん、観ている側をとてつもない残酷な沼地へと引きずり込む。

二人の出会いのエピソードの中からは、夫と妻のパーソナリティが垣間見れるが、7年後、現在の2人がこうなった理由や原因は明確に描かれない。

だからこそ、
『何がいけなかったのか?』
『どうすればよかったのか?
この問いを何度も何度も反芻するように問いかけなければならず、それが最も残酷なのである。ようするに、夫婦関係には100対0はなく、どちらも同じように悪く、どちらも同じように正しいのだ。

夫に変わって欲しかった妻。
変わりたくなかった夫。

妻に変わってほしくなかった夫。
変わりたかった妻。

『他人を変える』などという傲慢なことを考えてしまうのは、究極の人間関係である夫婦関係だからこそなのかもしれない。



とにかく、2人の現在の関係性を表す演出がキツすぎる。
ラブホテルシーンは強烈なサスペンス、病院に夫が乗り込むシーンは、まさにホラーなのだ。本当に、『もう、やめてくれ』と思う。(笑)

“映画は人生の予行練習だ”と言う人がいる。
この先に、どんな世界が待ち受けている分からない日々を生きる私たちに、映画は考えるキッカケを与えてくれる。

普通に出会い、普通に恋に落ちた、普通のカップルにみる、極めて普通の残酷物語。観ている人が何を感じるかは、それぞれだろう。

最後に、意識の高そうな妻と日常に流されるままの夫が描かれていますが、妻の方にも相当問題あると思いますよ。正直、この作品では『夫擁護派』ですね。(笑)

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