新型コロナ感染症拡大をふせぐ 避難所の準備をしておこう 〜とっさの時に慌てないために大切な5つの事〜

新型コロナウイルス感染症


いつくるかわからない災害への備え

今年1月から長期にわたり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が心配されるなか、少しずつ感染者数の落ち着きが見え始めた日本ですが、ワクチン開発が進み、重症化を防ぐ治療法が確立するまでは、まだまだ予断を許さない日々が続きます。

これまで、新型コロナウイルスの感染伝播の特徴が、さまざまな調査・研究で明らかになってきており、いわゆる『3密』と言われる条件が重なった場で感染拡大するリスクが高いという事が分かってきています。

<3密>
1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)
2.密集場所(多くの人が密集している)
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)
という3つの条件が同時に重なる場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられています。
引用 厚生労働省:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index_00013.html

そんな中、密かに心配されるのが『避難所』の準備です。

最近、小規模の地震が散発している事が気になりませんか?新型コロナウイルス感染症の話題に隠れてしまっていますが、ここ数ヶ月の間に、震度4クラスの地震が多発しています。つい最近、関東でも夜中に大きく揺れた事もありました。

日本は地震の多い国です。これまで、定期的に巨大地震に見舞われ、そのたびごとに被災した方は避難所などで急場の生活を乗り切ってきました。地震は、いつなんどきやってくるかは分かりません。地震の予知はできませんので、日本国民は常に防災の意識を高め、突然の災害への備えをしなければなりません。

さらには、避難所が使われるのは地震だけではありません。毎年やってくる夏場の台風・豪雨被害もしかりです。昨年も、大きな台風や豪雨で、多くの方々が被害にあいました。関東に住む私も、昨年の夏の大きな台風は記憶に新しいです。あのとき、ホームセンターでは養生テープが品切れになりました。


コロナ禍で心配される避難所

しかし、今年から数年間は避難所の様子も様変わりせざるを得ないと思われます。避難所は、新型コロナウイルスの感染拡大リスクの高い『3密』を引き起こす可能性があるからです。

特に、仮設トイレや洗面所など不特定多数の人々が使う共用部分では、ドアノブなどの物を介した感染拡大が危惧されます。

災害時は断水なども想定されますので、手洗いが十分に行われず手指衛生が保たれない危険性もあります。避難所の運営を何の用意もせずに、通年通り行ってしまうと感染拡大が起こってしまいかねないと心配しています。

さらには、突然の災害時は多くの人々が病院に運び込まれることが想定されます。そこにコロナウイルス感染症による肺炎患者が上積みされたら、どれだけの医療崩壊を引き起こすでしょうか。想像を絶します。やはり、避難所ではできるだけ感染を拡大させないような工夫が必須であると思います。

毎年、私の住んでいる町内会では『地域の防災訓練』が行われ、1,000人近くが避難の訓練に参加しています。私は、町内会の救護班という立場で防災訓点の主催者側で地域の防災訓練に参加していますが、仮設トイレやダンボールによる仕切りなどの一通りの準備はあったとしても、新型コロナウイルス感染症予防対策については、どこまで備えが十分であるかは分かりません。

もちろん、避難所の運営は町内会だけがやることではありません。実際の災害時は自治体の方から応援がくるのでしょうが、少なくとも昨年の台風のときには、避難所開設についての自治体とのコミュニケーションは上手くいかなかったと聞いています。そんな状態で、このコロナ禍での避難所開設はスムーズに行くのか非常に心配してしまいます。

ですから、私たち国民の一人ひとりが、万が一の災害時の避難について備えをしておかなければなりません。先日、NHKのニュース(こちら)に非常に有意義な情報がまとまっていました。とっさの時のための備えとしておきたいと思いましたので、以下にまとめておきたいと思います。

NHKニュース 災害時の避難所 床付近でも感染リスク 新型コロナ


避難所の床にひそむリスク

まず、上記のNHKニュース記事には『くしゃみなどの「飛まつ」は床付近に残りやすい』『床に“雑魚寝”する避難所の環境を変えるなど対策をとる必要がある』と明記されています。

これは確か、横浜港に停泊していたクルーズ船 ダイアモンド・プリンセス号での調査でも分かった事だと思います。先日のNHKスペシャシャルでは、新型コロナウイルス陽性者は、症状のあった人のみならず無症状の人の客室のトイレの床などからもコロナウイルスが見つかったとの報告がありました。

例えば、症状がみられない隠れ感染者が、知らず知らずのうちに床にウイルスを撒き散らし、床に残ったウイルスが撒き散らされてしまうリスクがあるとするならば、避難所のような密閉空間では非常に問題である事が分かります。さらには、『体育館のような堅く摩擦の少ない床ではウイルスが長く生き続けるという報告もある』という所見もあるそうですから、とても心配ですね。

町内会の運営する避難所は、基本的に小学校の体育館が中心となりますので注意が必要です。

そこで、注目されているのがダンボールベッドやダンボールでの仕切り。私の町内会の防災訓練でも、小学校の体育館でダンボールの仕切りなどの準備があることを町内の住民に説明しています。

こちらでは、ダンボールベッドの作り方が動画で見られますので参考にしたいですね。

NHK ダンボールベッドの作り方(動画はこちら)

ダンボール箱×12個、ダンボール板、ガムテープ

しかし、ここで問題なのがスペースの問題です。

もともと、町内会の避難所である小学校の体育館には限られた人数しか収容できません。よって、自宅の損壊状態が激しい人が優先的に入ることになっています。収容人数が限られている中、ある程度のスペースが必要なダンボールベッドは何組分入るのかが問題です。平時に避難所で計算しておくほうが良いように思います。

また、ダンボールベッドにせよ、ダンボール仕切りにせよ、これらのダンボールをどう手配するかという点も問題です。新型コロナウイルス感染症が流行していなかった時であれば、しばらくはベッドなしで過ごしてもらう事も可能ですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のリスクがある現在では、できるだけ早めに、このようなダンボールベッドの準備が必要になるのかもしれません。


発熱のチェックと隔離

あと心配しているのは、こちらの記事(災害時の避難所 床付近でも感染リスク 新型コロナ)にもあるように、避難所に入る前の発熱チェックや倦怠感などの症状の聞き取りです。

一斉に、大勢の方々が避難所にやってきたときに、スムーズに発熱や諸症状の聞き取りなどできるのかという心配があります。町内会の避難訓練でも、避難所に入る前に登録シートの記入などの受付がありますが、1,000人くらいの人数が一気にやってくると、かなり混雑します。さらには、訓練の場合は事前にさまざまな準備ができますがとっさの時には準備はできません。そんな混乱の中、発熱のチェックや症状の聞き取りをして適切に振り分けることができるでしょうか?

混雑や混乱の中、きちんとスクリーニングせずに皆が避難所になだれ込んだら、どうなるのだろうと思います。

ひとたび、新型コロナウイルス陽性者が『3密』となる状況で避難所生活を余儀なくされた場合、ご本人の症状悪化の心配もさることながら、高齢者やハイリスク患者への二次感染を起こした場合、さらに現場がパニックになるのではないだろうかと思っています。

入り口でどのように振り分けるのか、誰がどのように対応できるのかだけは、町内会などの単位でも事前の準備ができるようにしておくことが重要であるように感じています。


仮設トイレなどの共用部のリスク

毎年行われる町内会の避難訓練では、仮設トイレの組み立て訓練も行います。健常者の仮設トイレと車椅子用の仮設トイレの組み立てなども行うことになっています。横浜市では、災害時でも小学校のプールの水などを利用した下水処理システムなどを使えるようになっており、毎回よくできたシステムだなぁと関心します。

しかし、災害時には長期断水などの問題に見舞われる事も少なくありません。十分な手洗いができない事により手指衛生が十分保たれない状態では、不特定多数の人が接触する共有部分を介して、ウイルスの伝播が拡大する恐れがあります。

そのためにも、トイレや洗面所など共用部でのアルコール消毒の徹底が必要です。そんな状態を想定し、避難所におけるアルコール製品などの衛生用品の供給体制の備えは十分なのか心配されます。また、トイレのドアノブなどは、次亜塩素酸ナトリウムなどでの消毒の準備なども必要になると思われますので、こららの準備もしておいた方がよいかもしれません。

厚生労働省 手洗いとドアノブ消毒方法


簡易的なフェイスシールド(フェイスガード)

次に、避難所で必要だと思うのが簡易的なフェイスシールドです。
特に、避難所で活動する運営側のスタッフさんの感染防護に、とっさに役立つのが簡易的なフェイスシールドかと思います。

もちろん、避難所に十分なフェイスシールド(フェイスガード)がちゃんと備蓄できていれば問題ないと思いますが、緊急時には手に入らない場合もあります。災害の混乱時には、不特定多数の人がお互い助け合わなければならず、その混乱の中で感染が拡大してしまうかもしれません。できれば、避難所の運営側や救護班の人はできるだけフェイスシールド(フェイスガード)を装着することが身を守る事になると思われます。

今回、新型コロナウイルス感染症の感染者が急増した時に、フェイスシールド(フェイスガード)が手に入らないという状況もありました。そんな中で、多くの人が手作りのフェイスシールド(フェイスガード)の作り方をネットに公開しています。それらの情報をうまく活用して、手作りでも良いのでフェイスシールド(フェイスガード)を上手に活用したほうが良いと思っています。

フェイスシールド(フェイスガード)の作り方の中で、簡単ですぐ活用できる作り方の情報を下記にまとめておきますので、どうぞご参考ください。

⇒作り方 A4クリアファイルを使って約30秒でつくれるフェイスシールド
⇒ 型紙ダウンロード

  • 使用するクリアファイルは「高透過PP」もしくは「PET」などの透明度の高いものを使用する(KOKUYO フ−TP750(PET樹脂製)/K2フ-C750TX10(PP樹脂製))
  • 透明度の高いクリアファイルが見つからない場合、ルーズリーフのクリアポケット等でも代用可能
  • クリアファイルの開いている角に紙を合わせる

自宅での避難の検討とイメトレ

最後に、いつ起こるかわからない災害ですが、日本は地震や台風、豪雨などの自然災害から逃れることはできず、不定期にやってくる自然災害を受け入れながら生きていくしかありません。

そこに、今年は新型コロナウイルス感染症という人を通じて伝播する感染症の蔓延リスクという問題も加わります。感染の拡大防止のために、今年は防災訓練も見送られる可能性が高く、さらに避難所運営側の準備が心配です。

とっさの時に慌てないよう、できる限りの準備とイメージトレーニングが、自分の身を守る上で非常に重要な事になると思います。

さらには、避難所での感染拡大を危惧し、自宅や車での避難を希望される方も増えることでしょう。また、親戚の家や知り合いの家などに避難する方も増えるはずです。

そうした時、自宅避難を選択した方々の安全の確保や物資の提供なども課題になります。問題は山積みですが、平時に様々な準備をしておくことで、混乱も最小になるかと思います。個々ができること、考えられることを、今からやっておく必要があると思われます。

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