哭声 コクソン(2016年:韓国)映画レビュー

ひたすら混乱。そして圧倒的な映画力 これほどまで、映画を見終わった後で、ネタバレ解説を欲する映画は無い。 混乱に混乱を重ねた後に、どうやっても組み合わないパズルにフラストレーションを感じるが、それでも言わんとしていることを『知りたい』欲求にかられた。 なので、映画の後は町山さんの解説を聞いて、映画に隠された伏線、メタファー、罠をなんとか理解できた。しかし、監督が描きたかった本筋をしっかり理解するた […]

すれ違いのダイアリーズ(2014年:タイ)映画レビュー

邦画ではなかなか味わえない純粋さ Amazonビデオで観られます。ぜひ、ご鑑賞ください。 軒並み、Filmarksレビュアーさんが高い評価をしていたので、とても気になっていたタイ映画。自国のタイでは大ヒットした作品だそうですね。 タイ映画は『愛しのゴースト』と本作くらいしか観たことが無いかもしれません。 正直、見終わった時に、おもわず『なんで可愛らしい』と感じてしまいました。 冒頭の数分間は、『な […]

ラ・ラ・ランドの余韻に浸りながら、ライアン・ゴズリングの魅力を再確認する3作品

目次 ラ・ラ・ランドを観に行った ラブ・アゲイン(CRAZY, STUPID, LOVE.) きみに読む物語 ブルーバレンタイン ラ・ラ・ランドを観に行った 先日の、(米)アカデミー賞でひときわ賑わいをみせた作品賞。 わずかに作品賞ではオスカーを逃したものの、とんだハプニング効果もあり、大きな話題となっている『ラ・ラ・ランド』。 私も、ご多分に漏れず公開当日に劇場に観に行ってきた。 鑑賞前から、さ […]

グザヴィエ・ドランの世界〜たかが世界の終わり(It’s Only the End of the World)〜

今日は、グザヴィエ・ドラン監督の最新作、たかが世界の終わり(It’s Only the End of the World)を観てきました。そのレビューをまとめました。 (※ネタバレには気を使って書いてはおりますが、一部ネタバレに近い表現もございますのでご注意ください) 家族とは、一番近くて、 一番めんどくさい他人ではあるが 冒頭から最後まで、『なぜ本作は、ドラン自身が主役を演じなかったのだろう?』 […]

NHK BS「巨匠スコセッシ“沈黙”に挑む~よみがえる遠藤周作の世界~」

2017年1月21日、ある1本の映画が公開される。 それは、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙ーサイレンス』。この作品は、あの有名な映画監督、マーティン・スコセッシの最新作というだけでなく、彼が28年の歳月をかけ構想しつづけてきた、懇親の1作であることから、各方面で話題を呼んでいる作品だ。 その公開を記念し、先日、NHK BSで「巨匠スコセッシ“沈黙”に挑む~よみがえる遠藤周作の世界~」というドキ […]

1月~2月☆観に行きたい映画リスト(2017)

2017年も、見応えある映画がぞくぞく公開される予定ですね。早速、1月~2月に劇場に観に行きたい映画を忘備録がわりにリスト化。増えたら、随時更新します♪ 沈黙ーサイレンス 上映日:2017年01月21日 製作国:アメリカ マーティン・スコセッシ監督の『沈黙ーサイレンス』。 マーティン・スコセッシ監督なので、間違いはないと思いますし、日本人俳優の中でも窪塚洋介、浅野忠信、塚本晋也、イッセー尾形(敬称 […]

2016年 私のベスト邦画『永い言い訳』

&nbs p; 2016年もあとわずか。 今年も沢山の名作映画と出会い、その映画の世界にワクワク・ドキドキさせられ、心躍る日々を送ることができた1年でした。 数年前から始めた映画の記録(レビュー)、Filmarksのレビュー数も、あと1本で1,000本です。 多くの映画人の皆様に、沢山の感動と刺激を与えていただいたことに感謝し、また来年も多くの名作に出会える事を楽しみに、1年の締めくくり […]

徹底的に女性目線で『ジェイソン・ボーン』の魅力を語る。

*本ブログは映画『ジェイソン・ボーン』のレビューです。ネタバレには配慮して書いてはおりますが、一部ネタバレに近い内容も含まれますのでご注意ください。 先日、『ボーン・シリーズ』の最新作『ジェイソン・ボーン』が公開された。 『ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』と3作が続き、9年空いた『ボーン・シリーズ』。早速、最新作を観てきたのだが、どうしても『ジェイソ […]

映画レヴュー『シング・ストリート 未来へのうた』

昨日の土曜日は、ジョン・カーニー監督の最新作、“シング・ストリート 未来へのうた”を観に行ってきた。 ジョン・カーニー監督は、私の大好きな監督の1人で、過去作の“ONCE ダブリンの街角で”や“はじまりのうた”などの代表作がある。 いずれも音楽映画と呼ばれるジャンルであり、いずれも音楽が生まれる瞬間を物語として描かれた作品になっている。 こちらの二作品については、私のブログで、すでに感想をまとめて […]

“母は僕らの一部” 映画『Mommy』

ちょうど1年前、劇場に観に行った映画 “Mommy”。 それは、若き天才監督の、誰もが待ち望んでいた最新作だった。   日常から隔絶された真っ暗な劇場のスクリーンに浮かび上がる、アスペクト比1:1で描かれたポートレイト風の映画。正直、衝撃をうけた。   もしも、“心”というものが心臓であるとしたら、その私の心臓はゴム風船を膨らませたように大きく膨らみ、その質量は何倍にもなってい […]

(独断と偏見で)今年の映画レビューまとめ

今年も、もうあと少し。 改めて1年間の映画レビュー本数を数えたら、340本くらいでした。年内、あと観て10本くらいなので、365本は無理そうです。残念(笑) とはいえ、今年も沢山の映画をみて、様々な発見と感想を持ちました。 基本的に、巷の話題に左右されることなく、自分の好みの映画をひたすら観るタイプなので、なかなか地味ではありますが、今年の映画総括をしてみたいと思います。 今年公開のものだけでなく […]

ドキュメンタリー映画『ザ・トゥルー・コスト〜ファストファッション 真の代償〜』

Amazonビデオで観られます。 『コスト』とは。 以前、ニュースで日本国内のお豆腐屋さんの苦悩が取り上げられた時期があった。 大手スーパーからの(仕入れ値)値下げ交渉がきつく、作っても作っても大きな利益が出ない、という類(たぐい)のものだ。 長く続いた日本のデフレ経済。   “より安いものが 良いもの” “より安く買うことが 良いこと”   という価値観が蔓延し、世の中には激 […]

映画『ピッチ・パーフェクト』

今日は、定期的にライティングさせていただいている医療系出版社からのお仕事で、医療記事の取材に行ってきました。今回は、『知っているようで、本当は知らない“がん”の事』というテーマです。 対がん協会の会長さんのお話を取材させていただきました。 詳細は、後日、ブログでご紹介いたします!   さて、話はガラッと変わって(笑)。   最近、外出するときのBGMは、AppleMusicでダ […]

終戦の日に思う。「人生は誰のものなのか?」〜映画『イントゥ・ザ・ワイルド』〜

昨日、日本は、戦後70年目の8月15日を迎えた。 それぞれが、日本の戦争、そして戦後を考える日であり、マスメディアでも多くの特番が組まれたり、ニュースが発信された。   そんな中、ある知識人のある新聞コラムが目についた。 その中の、ある一文が心に引っかかった。 以下、文中を部分引用。 (戦争体験を)語り継ぐのはむりだと思う。 本気で若い世代や子供たちに教えたかったら、平和の尊さを語ったり […]

映画「リトル・フォレスト」と東北の山里の煌きとおばあちゃんの記憶

↓↓↓Amazonで観られます↓↓↓ 自然の中の人間 梅雨だ。 このところ続く、シトシトと降り続ける梅雨時期の長雨はうっとうしい。家にいる時はまだしも、ひとたび外出するとなると、着る服はどうするか、履く靴はどうするか。とても面倒だ。 さらには、突然降りだすゲリラ豪雨に備え、折りたたみ傘は手放せない。結果、重くなる荷物。ようしゃなく湿気でパサツク髪の毛。本当に、この時期は、毎年ゆうつつだ。 しかし、 […]

映画レヴュー:「ONCE ダブリンの街角で」「はじまりのうた」

最近、わたしのブログは、旅の記録ばかりで、自分の考えや感想をまとめていないなぁ….と、ふと気づきました。言いたいことも、発信したいことも、沢山あるのですが、日頃のつぶやきはSNSで済ませてしまうことが多く、なかなか長文にするのがおっくうで、ブログに向かう機会は減ってしまいます。 大好きな映画レビューも映画のソーシャルメディア「Filmarks」に記録できてしまうし、さらにブログに書くこ […]

バレンタインデーに。私の好きなラブストーリー映画5選!

今年もやってきましたバレンタインデー。(笑) すっかり、このバレンタインデーは、年間行事の一つに位置づけられ、もはや、女性から男性への告白の日という枠を広げ、日頃の感謝を伝える日….みたいな位置づけになっていますね。 まぁ、兎にも角にも、“愛の日”であることには間違いないので、愛にちなんで、私の好きなラブストーリー映画を解説してみます。 映画は日常的に観ていますが、普段は、レビュー自体 […]

映画『FORMA:フォルマ』

※これは、映画:FORMAレビューです。 気をつけて書いてはおりますが、一部ネタバレにつながる部分もありますのでご注意ください。   先日、1本の日本人新人女性監督の作品が、日本で封切りされた。 それが、映画“FORMA:フォルマ”。 数々の映画祭で賞賛された新人監督の作品だと聞いていたので、とても注目していた作品。是非とも劇場で観たいと思っていた映画だ。丁度、夏休みだったし、公開初日は […]

ドキュメンタリー映画「うたごころ」

※ドキュメンタリー映画「うたごころ」のレビューです。   これまで、数多くの、東日本大震災のドキュメンタリー映画やノンフィクション番組を観てきた。 ノンフィクション映像は、フィクションのそれと異なり、リアルな泣き笑いが画面を通してそのまま表現される。 そして、監督が撮りためた映像を編集するかによって、監督が伝えたいこと、そして、表現したいことが作品として作り上げられ、生の映像の中に、ある […]

映画レビュー:こわれゆく女

精神がこわれていく妻に、どこまでも妻と向き合えない夫 1974年の映画だと知らずにみたが、あまり古さを感じない。神経症気味の妻を持て余しながらも、深い愛情から一人で家庭を切り盛りする、労働者階級の中年男。。突然の水道のトラブルでしょっちゅう家を空ける夫に、妻の気持ちは次第に壊れていき、精神病院に入院するまでに。あらすじを聞くと、クレイジーな妻の物語のように見えるが、私は、主役は夫のような気もする。 […]